現場のひとこま
現場日記 2024年 春
『オリーブの木』
あるお宅のオリーブの木のお話。
お庭の工事から早十数年。
フェンスやデッキのリモデルも行いながら
お庭の管理をさせて頂いている。
数年程前、職人の剪定の影響で、オリーブが葉を落しはじめ、枝枯れが・・
新築時の記念樹として頂いた、小さい苗木から育てていたとの事。
(これはこれは・・・・大変な事をしでかした!)
かなり幹が太く高さも3mを越していたオリーブの木。
本当申し訳なくて、枯れてしまったオリーブの隣に新たなオリーブを替え木として
植えさせてもらった。
暫くして、枯れたオリーブのひこばえが出てきていた。
経過様子を見ていたが、窮屈そうに枝を伸ばしていたので、
新たに植えたオリーブを 少し離れて植え直しをさせてもらった。
これが数年前の出来事。
あれから・・・
記念樹のオリーブの木はまたまた3mを超え、幹も当時の太さを超えた樹木に・・。
新たに植えたオリーブは、まだ1.5m程・・
ただ、花を咲かせて実を付けてくれるオリーブになっていた!
今まで富山では、オリーブは観賞用の樹木として植えられ、
実を付けるのは難しいと言われてきた。
最近の環境の変化で、地植えのオリーブが実をつけるまでになってきたとは・・。
温暖化が進んでいる状況は、地球の危機として捉えなければならないが・・。
オリーブが実を付けてくれるのは、ささやかな喜びでもあり・・。
また今年も蕾を持つオリーブを見て
「わ!今年もお花が咲きそうですね!」
やっぱ嬉しい・・。
現場日記 2022年 秋
『水を求めて・・・』
木を植えて10数年が経った現場でのこと。
最近、建物内の排水がうまく流れなくなったとの事。
専門の業者に配管内を調査してもらうことに・・。
配管の中が、何かで詰まっている状態が発覚!
樹木の根が入り込んでいるらしい。
早速、配管業者にその部分を掘ってもらうことになった。
・・やはり・・・。
深さ1.5m付近の配管の繋ぎ部分、曲がりのソケット部分を突き破って
根が入り込み、そして太い配管の中に細かな根で埋め尽くされていた。
根切をし、配管の補修も無事終了。
しばらくして、別の現場でも・・・
住宅改修と同時に、周囲の樹木整理の依頼があった。
狭い場所に、成長した樹木が、我れ先に!の状態で枝葉を伸ばしていた。
人も通れなくなるくらい茂り、隣地に越境していた為、伐採をすることになった。
(おそらく植付後20年近く経っていると思われる・・)
狭い部分でもあり、根は自然に腐朽させることにし、
砂利敷きで仕上げ、すっきり完工・・・と思っていた・・が・・
お客様より「雨樋から水が溢れるので、見て欲しい」と依頼。
まさか、と思ったが、やはり・・・
樹木の根が雨樋の排水を流す雨水配管に中に、これまたびっしり!
入り込んでいるのが解った。
配管を繋ぎ替え、補修完了。
樹木達は、水の音が聞こえるのだろうか・・。
生命力・・「自然の力」だろうか・・。
現場日記 2021年 冬
『樹木の生命力は強い!』
松川沿いの桜の根上がり補修時のひとこま
植付から50年以上が経ち、枝枯れが多くなり、根が大きくなり歩道も傷んできた事から
補修工事の依頼を受けた。
舗装をめくり、根を下げる作業を進めていた時のこと。
多くの樹木は根が横へ下へ伸びていくが、ここの桜は・・・
二の腕以上の太い枝が直角に曲がり、横に伸びている・・・
こっちの根は横に伸ばせず、Uターンのように戻るように根を伸ばし・・・
また、石を避けるように、上がって横に伸び、上がって横に伸び・・と
階段のような形状に根が伸びているところもある。
・・・(すごいな〜)・・・
わずかな隙間の土壌と酸素を求めているのがわかる。
盛り上がった根や、踏圧により傷んだ根は取り除き・・・
舗装の下にも根が伸ばせるように、新しい土壌をを入れる作業・・。
これで少しは枝枯れが少なくなれば・・・
また満開の花がみれるかな〜・・と想い・・・
狭い空間の中、大きく根を広げたい桜の「想い」がとても伝わってきた瞬間の出来事。
現場日記 2019年 初夏
『鯉の心使い?』
15年近く管理をさせて頂いているお庭での出来事。
そこには、池があり、池の掃除作業も請け負っている。
大きな桶に10匹程の鯉を移動させ、藻を取り、水を入れ換える。
年月が経ち、水中ポンプの噴水ノズルが傷んでしまった。
ホースを辿り、ポンプを水中から取り出し、ノズルの交換をしようとした・・・・瞬間!!
500円玉程のノズルの先端部品が・・・手が滑って池の中央に ポチャ・・
(え〜!どうする!どうやって取る??濡れるしかないか・・・)
・・ショック・・・手が届かず、長靴では間に合わない池の深さ・・・
そこへ・・・1匹の鯉が口先で ポ〜ンと池の縁まで飛ばしてくれたのだ!
(・・・ウソ!こっちの会話が鯉に聞こえた??)
(っていうか、こんなことある??)
1匹の鯉のおかげで、ノズルに手が届き、噴水復活!
噴水が傷んでから数か月・・・・もしかすると、ずっと待っていたのかも・・・
びっくり!ほっこり!する瞬間の出来事。
現場日記 2019年 春
『こんなところに居なくても・・・』
代々引き継がれた古いお庭の改修作業
池があり、蹲があり、時を共にした巨木があり・・・
先代の方が、大切に手間暇かけて造られたとか・・・。
池の水が 排水路へと流れるようにと水路があった。
周辺の土留めは 苔がついた古いコンクリートブロック・・・
その部分をゴロタ石に据え直しをした。
(やっぱり「石」って いいな〜・・・)
引渡し間近の時、(あれ?水の流れが悪いぞ)
ごろた石の隙間から、排水されてはいるけど・・・ちょちょろ・・・
指を入れて・・・枯葉やゴミを取り除き・・・『ひぇ!』
(カエル・・・!!)
(おいおい!)
水が抜ける石の間に すっぽりカエルがはさまってた!?
水の流れが良くなり・・・カエルも命拾いした瞬間の出来事。
現場日記 2018年 初冬
『今年の積雪は・・・?』
昨シーズンの雪は、数十年振りの積雪量でした。
今年は、暖冬との うわさ・・・(であればいいのですが)
先日、お客様宅へ打ち合わせに訪問したところ。
お庭の低木(ツツジ)に 「はやにえ」をみつけました。
なんとツツジに・・・。高さは膝のあたり、約3〜40cmのところ
よく見かけるのは 高さ2m以上の樹木の枝・・。
今年の積雪は少ないかも。
・・・ん? ん?!
魚だ 小魚が・・・、枝に・・・。
バッタやアマカエルは よく見られますが、魚が枝に着いているのは初めて・・・。
冷たい水の中から 餌をくわえ、樹木の枝に着けるモズの姿を想像し
ほっこりした瞬間の出来事。
現場日記 2017年 秋
『職人達は甘い物には目が無い?』
中曽根造園のモデル庭園や畑に、実りの秋がやってきました!
ある日、栗が事務所の机の上に大集結!
職人が仕事を終え帰ってくる前に、栗のイガを取ってくれた模様。
(わ〜ありがとうございます!)
さて、いかにして食べようか。
(誰か〜!煮て〜、焼いて〜 ?)
「では、私が!」っと 先輩が持ち帰って 作ってくれたのは・・・
煮るは煮るでも・・・・とっても手間がかかる 『渋皮煮』
硬い鬼皮をむいた後、渋皮を残した状態で 煮て、灰汁を取り、それを繰り返して・・・
表面を綺麗にして、また煮る。。。
細かい工程が他にもあり 手間隙かかり とても大変な 渋皮煮。
でも・・・♪ 『感謝』
次の日 さりげなく 机の上に置かれた 渋い色の栗・・・
(ん?何?) !「おっいしい〜」
職人達に 大好評!
マロングラッセのようだけど そこまで濃くなく 何個でも食べたくなる調度いい甘さ。
手が止まりません・・・(あれれ 一人一個なのに・・・)
後日、またまた机の上に栗が並び・・・
もしや・・・また・・・?
(聞くところによると、おかわりの催促でした)
モデル庭園はモミジたちも赤々と色付き、柿やナンテンなども実を付けています。
秋の庭園を ぜひ、覗きに来てみてください。
現場日記 2017年 晩夏
『空から降る白いヤツ』
ある日の午前中の出来事。
公園の消毒を行う為に、周辺のご近所にお知らせのビラを配布していました。
その日は、とても気持ちの良い澄んだ青空。 けど 風が強い日・・・。
「中曽根造園です!」
「今年は特に虫がひどいのよ〜」とご近所様・・・。
公園まで一緒に歩きながら いろいろお話を伺っていると・・・
何やら空から〜 フワ〜っと雪のよう?に落ちてくる白いものが目に入ってきました。
(!!! 虫?!)
上を見ると、木が強風にあおられるたびに フワ〜 ポタポタ・・・
先輩から聴いてはいたものの・・本当だ・・・
アメシロ(アメリカシロヒトリ)が 「降ってくるんゃ・・・。」
これは大変! わ〜!っと二人 急いで避難しました。
「ねっ、ひどいでしょ」
「。。。!」
アメシロの襲撃を受けた瞬間でした。
白い毛を身体に纏った くねくね動くアメシロ・・・
刺すことは無く、毛は無害と言われていますが、見た目が も〜〜・・・。
同じ地球上の生物ですが こればかりは 共存が難しい・・・
その翌日・・・
ごめんなさい・・殺虫剤散布! 抹殺!
現場日記 2015年 春
『運動会???』
公園の芝生の目土作業の出来事。
この季節は、ヘビの子ヘビをよく見かける。ただ、今年は本当によく見かける。
この仕事を始めてはや○年、ヘビを見ても驚かなくなった。
芝の上に撒いた土が かなり気持ちよかったのか
出てくる、出てくる・・・
小指ほどの30cmほどの・・・頭を持ち上げて 走る!走る!
(苦手な方は、ごめんなさい・・)
水面を走るように シュ〜シュ〜 1匹 2匹 3匹 4匹 ・・・
全部で8匹 まるで競っているかのように ・・・
ひぇ〜!
通った足跡が紋様のように残り ちょっと感動。
10,000uの広大な芝管理 瞬間の出来事。
現場日記 2014年 夏
『猫の手も借りたいけど・・・』
剪定作業が終了し、会社の畑にあるゴミ収集場所へ行ったときのこと。
夕方の時間帯は、各現場から引き上げてきた車両でいっぱいなので
順番待ちの為、ほんの少し道路脇に車を停めた。
先輩の作業を手伝って、さあ、私の番。
車に乗ったとたん、!!! にゃ
どこから乗ったのか、助手席に猫が座っていた。
お〜!(目が合った!)
私も驚いたが、座っていた猫の心境は、大変、大変!
六人トラックの後部座席へ飛び移り、またまた助手席へ
そして、自分のひざの上を駆け抜け、窓からやっと逃げていった。
どこから?窓から? 乗ってきた?
驚いた〜ぁ。
手伝って欲しいけど、無理だよね・・・。
あるお宅で 石積み作業をしていた時のこと。
そのお宅には、猫が一匹、二匹、三匹、四匹?
大きな車庫が寝床になっているみたい。
その日の作業は、セメントを使い、自然石を刷毛洗いしていた。
刷毛を洗浄するバケツを持ち歩いていたのだが、一匹の黒猫がその水に興味深々?
足元から離れようとせず、なぜかそのバケツの中を覗こうと・・・
油断すると、またバケツの中に頭を・・・。
(おいおい・・飲んじゃだめだよ・・)
作業している手元とひざの間を、のらりくらり・・・
そして、バケツの中を覗いて・・・
(猫好きには、たまらない!長いシッポをピンと立てて猫特有の行動なのだょ)
作業もままならず、別のバケツに水を汲んできた。
・・・のに、 澄ました顔で、お庭の奥へのらりくらり去っていった。
(ふぅ〜;)
猫の手も借りたいほど・・・だけど・・・、
やっぱり、猫は猫・・・。
現場日記? 2014年 初夏
『貴重なお弁当と・・・・』
草刈作業の日、昼食をとる為、近くのベンチに腰をおろした。
今日のおかずは、かぼちゃのコロッケ。
(朝からちょっと楽しみにしていたのだ)
箸でコロッケをつかんで、口まで運ぼうとした、その瞬間!
何かが目の前を通り過ぎたかと思えば・・・!!!!
大事な・・・・・かぼちゃのコロッケが箸から落ちていたのだ。
(・・ショック・・)
おまけに、左手に持っていた弁当も、ひっくりかえってしまって・・。
(ダブルショック・・・)
見上げると、トンビの仕業だったのだ。
普段は近くまでくることはないのだが、その時はよほどお腹が空いていたのか・・。
まだ、近くの枝にとまっている。
かぼちゃのコロッケ・・・・そんなに欲しいなら・・・
つまんで、空に向かって放った瞬間! 回転したかと思ったら、
「パクッ!」
コロッケを食べられなかったよりも、トンビが受けてくれた事に、かなり感動!
野生の鳥にむかって そんなことができるなんて!
お昼抜きの作業になったけど、ちょっとうれしい午後だった。
しばらくして、また別の現場・・・
雨上がりの草刈作業・・・スニーカーの中までぐっしょりになってしまった。
お昼になって、ぐっしょり靴下を丸めて脱いで・・・となりに置いたその瞬間!
どこにいたのか 背後から飛んできたトンビが掴んで持っていってしまった。
(?!!)
! 靴下!!それ靴下!
(それは、コロッケじゃないよ〜。)
午後は靴下無しでの作業・・・。
・・・(まっ いいっか)
現場日記 2013年 初冬
『冬の蓄えになるはず・・・』
毎年 この時期によく見つける 「はやにえ」
今年も ヒマラヤスギの剪定をした時に 枝に刺さっているバッタを見つけた。
その高さは ちょうど手を伸ばしたくらいの高さ
2mちょっとくらい。
(今年の雪は 多いのかな〜)
ちまたでは、この「はやにえ」の高さで、その年の積雪を予想したりしたとか・・・。
まだ「はやにえ」を知らない時のこと。
目の高さくらいの枝に 干からびたアマガエルが刺さっていた・・・・!!。
口が空いて手足が伸びたカエルが 突然目の前にあわられ 正直 超びっくり!
その樹木は お客様邸の玄関前のシンボルツリー・・・
(ひぇ〜! これは絶対誰かのイタズラに違いない) ・・・・
・・・(これは 取ってしまおう・・・)そう思った時
一緒に作業をしていた ツレが 「おい!せっかくの餌を取ってしまうは かわいそうだろ・・」
冬の間の モズの食料になるんだ と知って (そっかぁ。。。) その時はそう思って取らずにいた。
作業が終了した後 やっぱり気になる 干からびたアマカエル・・・。
忘れ物をしたふりをして、そのアマカエルを取りに引き返して取ってしまった。
(モズ・・・ごめん・・・)
今年 バッタが刺さっていた枝は 公園木・・・・残しておこうと思って そのままにしていた。
(あっ!・・・)
一緒に作業していた ツレが 剪定に入り バッタがいる枝を落としていた・・・。